「北海道の果物といえば?」と聞かれたとき、真っ先にメロンやブルーベリーを思い浮かべる方は多いかもしれません。一方で、北海道の一部地域では「ハスカップ」という果実も人気。独特の酸味と栄養価の高さで、最近は家庭菜園でも注目されています。
今回は、わが家で5年前から育てているハスカップの【収穫時期】【保存方法】【育て方】について、実体験を交えながら初心者向けにわかりやすくご紹介します。さらに、観光でハスカップの収穫体験をしたい方向けに、北海道のおすすめ農園情報もまとめました!
ハスカップとは?家庭菜園でも人気の北海道果樹

ハスカップは、北海道を中心に育てられているスイカズラ科の果樹で、見た目はブルーベリーに似た小さな青紫の実。強い酸味が特徴で、ビタミンCやアントシアニンなどのポリフェノールが豊富です。
そのまま食べるよりも、ジャムやジュース、ソースに加工して楽しむのが一般的。加えて、寒冷地に適していて、北海道では家庭菜園でも比較的育てやすい果樹として知られています。
ハスカップの収穫時期はいつ?実が色づいたらチャンス!
わが家では、1年苗を植えてから約3年で本格的な収穫ができるようになりました。
例年、5月上旬に花が咲き、6月初旬(6月1週目あたり)から収穫期に入ります。実がふっくらと膨らみ、濃い青紫色に変わってきたら、いよいよ収穫のタイミングです。
ただし、ハスカップは非常にデリケートな果実。早すぎると実が固くてとれず、遅すぎると潰れてしまったり落果してしまいます。数日単位での見極めが肝心です。
収穫のコツ|傷みやすいハスカップは手摘みが基本
ハスカップはわずかな力でも潰れてしまうほど繊細です。収穫は、一粒ずつ手でやさしくもぎ取るのが基本。
まれに「木を揺らしてシートに落とす」という方法もありますが、未熟果や虫、葉が混ざることもあり、家庭用でも品質を保つなら断然「手摘み」がおすすめです。
収穫後はすぐに冷凍保存が鉄則

収穫したハスカップは時間との勝負!すぐに保存処理に移りましょう。
冷凍保存の手順:
- ボウルに水を張ってハスカップを優しく洗う
- ゴミや虫を取り除きながら、使える実だけをザルへ
- 水をしっかり切ったら、ジッパー付き袋に入れて冷凍庫へ
多少つぶれても問題なし。ハスカップはジャムなど加工前提で使うことが多いため、冷凍での保存が最適です。
家庭菜園でハスカップを育てるポイント
ハスカップを家庭で育てるには、以下のポイントを押さえましょう。
- 異なる品種を2株以上植える(自家受粉しにくいため)
- 植え付けは早春または秋が適期
- 鳥害対策に収穫期前に防鳥ネットを設置
- 3年目から本格的に収穫可能
加えて、寒さに強く病害虫も比較的少ないため、北海道のような寒冷地では育てやすい果樹として初心者にもおすすめです。
観光でハスカップ収穫体験を楽しみたい人へ
「北海道旅行中にハスカップの収穫を体験したい!」という声もよく聞きます。以下に、観光で収穫体験ができる農園情報をまとめました。
名称 | 所在地 | 体験時期 | 予約方法・問い合わせ先 | 備考 |
---|---|---|---|---|
土居ハスカップ農園 | 厚真町朝日35 | 6月下旬~7月中旬 | 電話予約またはWeb(じゃらん・公式サイト等) ※高校生以上は要予約、中学生以下は予約不要 |
公式サイトやじゃらんでプラン詳細・空き状況確認可。手ぶらOK、味見しながら収穫可能。 |
Cheer Farm | 厚真町 | 6月21日~7月6日 | 公式Instagramで告知・DM予約 | 2025年開催。詳細はInstagramで案内。 |
ハスカップファーム山口農園 | 厚真町 | 7月中旬ごろ | 公式サイトや電話で要問い合わせ | 品種改良や加工品も展開。 |
なかじま農園 | 千歳市 | 例年6月末~7月 | 電話で要予約 | 小規模・持ち帰り量制限あり。 |
山科農園(ふれあいファーム) | 江差町 | 6月末~7月下旬 | 電話で要予約 | 詳細は要問合せ。 |
ホクレンくるるの杜 | 北広島市大曲377-1 | 体験日指定あり | 電話(011-377-8700)または公式サイト体験予約ページ | 体験日限定。加工体験とセットの場合もあり。 |
南富良野金山小果樹農園 | 南富良野町金山 | 7月中旬~8月上旬 | 電話(南富良野町森林組合 0167-52-3100) または農園Instagram・町観光協会等で要問合せ |
ハスカップのほかブルーベリー等も収穫可。体験日や受付方法は年ごとに変動。 |
※最新の開催情報は各農園の公式サイトやSNSで確認してください。
ハスカップは生で買えるの?意外と知られていない流通事情
「生のハスカップってどこで買えますか?」という質問もよくいただきますが、実はハスカップは“生”ではほとんど流通していません。
理由はその繊細さ。収穫後すぐに傷んでしまうため、通常は冷凍で保存・販売されます。
道の駅や直売所でも見かけるのはほとんどが冷凍ハスカップや加工品(ジャム・ジュース)。冷凍と聞いて驚く方もいますが、これがハスカップの“標準スタイル”です。
まとめ|ハスカップの魅力を家庭菜園と観光で楽しもう!
ハスカップは、育てて楽しい・収穫してうれしい・加工して美味しい、三拍子そろった果実。初心者でもポイントを押さえれば、家庭菜園での栽培も十分可能です。
その上、観光での収穫体験や、冷凍ハスカップを使ったスイーツなども魅力的。自宅で育てるもよし、旅先で味わうもよし――ハスカップの魅力をぜひ体感してみてください!